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はじめまして。
叔母の話なんですが、相談を受け、Internetで情報収集しておりました所にこちらのHPを拝見し、早速メールしました。

肩に五年程前(と聞いております)からできものができてしまい、湿布を貼ったり触ったりなど知らずに刺激を加えたせいか、現在こぶしよりも大きな物になってしまいました。
昨年そのことを叔母から私が初めて聞いたので、今後は刺激しないようにアドバイスしました。柔らかいゴムマリのような感触で痛みは無いそうです。
外科的手術で取るしかないだろうと思うのですが、叔母は怖がっているようで事前にどのような手順なのか知りたがっております。

形成外科をたずねれば、入院する事無く手術で摘出してもらえると思うのですが、お医者様にお聞きしてから叔母に伝えたいので相談しました。

私の右腕(上腕と言うのでしょうか)にも3mm直径程のできものが皮 下組織にあります。叔母のと違ってこりこり硬い感じです。10年来同じ大きさなので刺激しないように気をつけて過ごしております。
HP上で「大きくならないのであればアテロームか脂肪腫が考えられます」との内容がありましたので、私のはこれだと思いますが、叔母のはどうも違うようですね。

叔母の個人情報ですが、54才・未婚・手術を受けるような大病は経験無し自営業で事務仕事がメインです。

お忙しいとは思いますが、お返事が頂けたら幸いに思います。

お答え
 

叔母様のことご心配だと思います。

腕の腫瘍は一般論として、ほとんどが良性のものです。一部に悪性のものもありますが、5年と言う経過を見ると良性の可能性が大きいと思います。
但し、こぶし大ともなると、運動制限などが出現する可能性もありますので、原則は手術による摘出ということになると思います。出来ている場所や大きさにもよりますが、局所麻酔による摘出で大丈夫ではと思います。まれに、全身麻酔になることもあります。

おっしゃるように、形成外科で手術するのが良いと思います。あるいは整形外科ということでも良いと思いますが、いずれにせよ、どなたか知り合いの医者か、かかりつけの医者から紹介してもらうのが良いと思います。たぶん、そうすることで、この医者はどうかしらとか、腕は確かかしらと言った不安も多少は取れると思います。

勿論、人と人ですから馬が合う合わないというのがありますので、通り一遍とは行きませんが。あるいは、混んでいる医者を選ぶのもいいと思います。日本では宣伝行為が禁止されておりますし、医者の評価付けも進んでません。となると、口コミの評判がかなり信頼のおけるメルクマールと言えます。混んでいるわけですから、かなり待つ事にはなると思いますが、現行の保険制度では仕方が無いものと思います。

余談ですが、2時間待って3分診療と良く言います。これを我々の側から見ると、3分で診断から治療に行けない医者は「もぐり」だと言えますし、一時間で20人と言うペースはその病院や医院がつぶれずに経済活動していける分岐点とも言えるわけです。

ですから、痛しかゆしなんですが、それでは患者さんの不安が取れないというのも良く知っているんです。ですから、こういったサイトをやってみたり色んなことでみんな試行錯誤しているんですね。

そういった意味では日本も欧米式の自己責任の時代になってきたと言えるのでしょう。かつては、主治医が夫婦喧嘩の仲裁までしていたのが、今の時代そんなことしようものなら、袋叩きに遭う可能性までありますからね。そういった、殺伐とした社会が良いのか悪いのか……難しい話しですね。まあ、日本人はそういったコ混沌としたものを纏め上げる能力には長けてますから、いずれ面白い社会になるんでしょうね。

ということで、脱線しましたが、ともかくちゃんと担当の先生をみつけること、そして、納得して治療を行う事が大切です。

と、ここまでは医療の話しです。ここから、余談です。
僕の想像の世界ですから、叔母様に当てはまるかどうか責任は持てません。(クレームは受け付けませんのであしからず)

54歳と言う年齢は所謂団塊の世代です。団塊の世代は価値観ががらっと変った世代で、しかも、ここに至って、またまた時代の大きな変化に直面しています。(リストラの嵐、世代交代の嵐) 女性が社会進出した一期生とも言える世代で、大変なご苦労をなさったと思います。 しかるに、この時代の変化はさらなる緊張や不安をそういった世代の女性達に要求しています。それゆえ、結構、対人関係に苦しむ方も多く、僕の外来にも多数同じような症状で来られます。

その症状の共通点はイライラ、不安感というものです。それを補って、支えてくれるであろう強い男性を求め続けますが、残念ながら、日本の同世代以上の男性はすべからくマザコンが強く、無責任(失礼!)で頼りになりません。よって、より一層しんどい思いをすると言う悪循環に陥っています。ですから、思い切って医者に行こうと思っても、この医者は大丈夫かと言う不安にさいなまされてしまうのです。

そこのところを周囲の方が分かってあげる事が、実際の治療よりも先行するかもしれません。充分におばさんの気持ちを分かってあげて下さい。受け止めてあげて下さい。そうすれば、意外と物事はすんなりと進んでいくはずですから。(ちなみに、このあたりのことを今まとめてますので、今しばらくお待ち下さい。多分…本に出来るかな?)

ともかく、叔母様はその病気以上に傷つき、苦しんでらっしゃいますよ。それを受け止めてあげて下さいね。そうすれば、叔母様もあなたも救われると思いますよ。余計な事だったら、ごめんなさいね。

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