気管支喘息、小児喘息、アトピー、花粉症。
こういったご質問が多く寄せられています。そこで、まとめてお答えします。
そもそも、私自身がアトピー、小児喘息、花粉症とアレルギーの三大苦を経験しました。今はどういう訳かほとんど出てきません。
アレルギーというのはアレルゲン(花粉、ダニ、ハウスダスト、気温の変化)などに対し皮膚が反応したらアトピー、気管が反応したら喘息、鼻が反応したら花粉症という感じになります。
恐らくは、将来的には遺伝子レベルで解明されることでしょうが、今苦しんでらっしゃるのですから今現在の治療を簡単にお知らせします。まず、基本的にはすべてがアレルギー反応だということを理解して下さい。
アレルギーとは抗原と抗体からなる反応の事です。一般的に抗原とは蛋白質などの高分子からなるもので、たとえばウィルスとか細菌などがその代表です。そういった抗原が体に入ってくると、リンパ球が反応して抗体というミサイルのようなものでやっつけます。
この一連の流れを抗原抗体反応といいます。
ある種、生きていく上では必要なことです。
ところが、この抗原抗体反応がうまく行われなかったり、間違って起こったりする場合があります。本来抗原とならないはずのものに対して過剰に抗体で攻撃することがあります。
その抗原が花粉なら花粉症。気温の変化なら、寒冷蕁麻疹。喘息やアトピーなどもその一種です。結果としては、炎症が起こってしまい、それが鼻粘膜ならアレルギー性鼻炎、皮膚ならアトピー性皮膚炎、気管なら喘息ということになるのです。
その炎症を押さえる火消し役としてステロイドがあるわけです。怖い薬と理解されているようですが、信頼の置ける医師、言い換えればコミュニケーションの取れる医師の指示に従えば、非常に良く効く薬ですし、安全だとも言えます。にもかかわらず、民間療法が蔓延している理由の多くは、良く話しを聞いてもらえないと言うことがあげられます。
コミュニケーションと言いました。
これは患者さんと医者という二つの構成要素があります。あくまでも、患者さんが主体なのですが、例えば、1日100人の外来が来ている医者だとすると、実働8時間として480分、100で割って約5分しか一人の患者さんには裂くことが出来ません。これが、日本の医療経済の実態だということも少しは分かって下さい。
とすると、その中でいかに自分の症状を伝えるかは、患者さん側にも工夫が必要になるという事ことです。例えば、メモに簡単に症状の変化を書いていくとか、ちょっとしたことでコミュニケーションは取り易くなるはずです。そうすることで、ステロイドや抗ヒスタミン剤や抗アレルギー薬が使いやすくなるのです。
さらに、この反応はストレスによって増強されるということを忘れないで下さい。その症状自体がストレスになり、また、ストレス事態が悪化させるという悪循環の輪っかが回っているのです。
今申し上げたように、ストレスの話しを聞くほどには、流行っている良いお医者さんには時間がありません。とすると、あなたの症状は話しを満足するほどには聞いてもらえなかったという点で、悪化してしまいます。民間療法ではあなたがたは高いお金を払ってもらえるお客様ですから、例えば、保険では5分しか割けない時間が5倍の時間が取れることになります。その代わりお金は10倍かかるわけです。
ストレスは話しを聞いてもらえるという点で、かなり解消されますので、結果としてはアレルギー反応は沈静化していくということになります。
では、このギャップはどうすれば良いのでしょうか。
答えは心療内科や精神科という科に行ってみることです。できれば、今かかっている先生の紹介でいった方がさらに効果的であることは言うまでもありません。
そこで、ご自身のストレスマネージメントをすることで、ステロイドやその他の薬の量も減らすことが出来ると思います。
僕自身、10数年間カウンセリングを受けたせいか、肩凝りは治りましたし、喘息、アトピーはありません。残念ながら花粉の時期にはぐずぐずしてますが、多分気長にしてればそれもいつの日か無くなってくれると信じています。
よしんば治らなくとも、ストレスが減るわけですから、まあ損はしないはずです。
また、このことはお話する機会を設けたいと思います。とりあえず、ご返事まで。
お大事に。
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