注意してください。
塩分は胃の粘膜を刺激しますので、胃ガンになりやすくなるといわれています。
ただし、今までもお話したように、ただ塩分だけでガンになるわけではありません。そこには様々な要素が組み合わさってガンになっていくのです。
我々の胃壁は塩酸とペプシンという消化液の攻撃にさらされています。にもかかわらず、普通胃がそれらによって溶けてしまったということはありません。これは、胃の副細胞というところから、極めて抵抗力の強い粘液を分泌し、胃壁全体がその粘液で覆われているからです。
また、この粘液細胞の中には重炭酸イオンが含まれ、酸を中和するのです。
ところが、何らかの障害でこの膜がはがされると、その部分の胃壁が消化されてしまいます。これが胃潰瘍です。
この障害の一つが、薬物やアルコール、ニコチン、塩分なのです。これらは、分子量が小さく、容易に粘液の間をすり抜けていくのです。
これが、慢性的になると、胃壁が常に攻撃にさらされ、ひいてはガンの発生母地となるのです。
|