例えば風邪をひいた時に,「風邪薬」を飲む人が多いと思いますが,通常の風邪はウィルスで起こるため,いわゆる「風邪薬」を飲んでもウィルスを殺すことにはなりません.
また,肝臓や腎臓の悪い人は,普通の人が飲む量の薬でも,副作用が出てしまうことがあります.それに,通常の風邪なら,薬を飲むよりも休息と栄養をとる方が効果的です.
というわけで,ちょっと体調がおかしいからと言って,すぐ薬に手を出すのは必ずしも良いことではありませんし,以前に貰った薬や,他人の薬を「良く効くから」と飲んだりするのは,とても危険です.
これとは逆に,特に体調が悪くなくても着実に薬を飲む必要がある場合もあります.
例えば,糖尿病.初期の頃は自覚症状は殆どありません.血液検査を見たドクターが「もうちょっと食べる量を減らして,運動を心がけて,お薬をきちんと飲んで下さい」と言うくらいです.
こういうときに「症状もないし,薬飲むのはめんどくさい」とばかりに,ほったらかしていると,失明したり,足の指が腐ってしまったりすることもあります.
体調がいいから薬はいらない,体調が悪いから(自己判断で)薬を増やす,といったことはくれぐれも避けて下さい.
|