薬の服用回数のところでも述べましたが,薬には決められた飲み方があります.薬の身体の中での動きを考えて,飲み方が決められているので,基本的にはそれを守ることが大切なのです.
抗生物質のように,細菌を殺すためには,一定量以上の薬が必要ですが,のみ忘れがあると体内の薬の量が減ってしまい,細菌を殺すことができません.従って,のみ忘れをしないように気を付けることがとても大切です.
血圧の薬なんかも同様です.もしのみ忘れた場合は次の服用時刻が迫っていない限り,気づいたところで飲んだほうが良いでしょう(どれぐらいを「迫っている」と解釈するかは問題ですが,一般的な薬では,2〜3時間程度を切ると,飲まずに1回飛ばします).
毎食後,と言う飲み方が一般的ですが,これは「食事」という誰でもが毎日行っている行為とセットにしておけば,のみ忘れが減るだろうと言う意味で,行われているものです.
従って,真夜中に夕食を食べる,といった人の場合は,昼食から夕食までの間隔が長すぎるので,夕方に何かおなかに入れた上で,薬を飲むのがよいでしょう.
但し消化を助けるためのお薬であれば,食事をしないときに飲む必要はありません.
どんな場合も,のみ忘れたからといって,次回に2回分まとめて飲む,と言った使い方はしないで下さい.例えば高血圧の薬を2回分,いちどきに飲んだりすると,血圧が下がりすぎて意識もうろうとなったりする可能性もあるからです.
|