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私は32歳の主婦です。エゴグラムをやってみたら、虚無的な「人生なんて無意味さ」タイプでした。10月26日で32歳になりました。

幼稚園の年長組の男の子と来年入園する女の子の二人の子供も別に問題なく、すくすく育っています。夫は3歳年上で中堅商社に勤めています。
夫との関係も特に不満もありません。
何故か、最近、イライラして仕方がありません。何かをしなくてはという気持ちだけが先走りしています。

出産と同時にそれまで勤めていたテレビ制作会社を辞めましたが、どうもそれがいまだに未練なのかなあとも思います。
やぶ医者先生。何かこの状況を脱出するいい方法が無いでしょうか。

お答え
 

大変悩んでいる様子がよくわかります。

虚無的な「人生なんて無意味さ」タイプだということですね。
このタイプは「厳しい私」と 「いいこちゃんの私」が高く、そのことに振り回されるタイプです。自己否定他者否定を貫いてしまうタイプです。高い「厳しい私」による批判力の強さにもかかわらず、高い「いいこちゃんの私」によりストレートにそれを表現できないという葛藤が常に心の中にあるタイプです。

人生なんてそもそも無意味だ、価値がない、自分自身は偶然に生れてきてただけで、いっそのこと生れてこなければ良かったとすら考えてしまうかもしれません。
他人に対する批判性、厳しい私こういったものを巧くコントロール出来ないと、ストレスをどんどんと貯め込んでしまうことになり、それがいつかプツっと切れて爆発してしまいます。

このような人はじゃあどうすればよいのでしょうか。エゴグラムでは高いところを低くする事は抵抗がありますので難しい、そこで、低い所を高くしてあげればよいのです。低いところを高くする努力をしてみて下さい。高いところを低くするより簡単で、しかも、低いところが高くなると高いところが低くなってきます。

決して、あなたは優しくない訳でもなくいろんな事を楽しみたくない訳でもありません。本当のあなたは自由で、優しいのです。ただその優しさや自由を受け取るのもへたくそなら、出すのもへたくそなだけです。大丈夫です。

「優しい私」を高くする。

先ず相手を指差して話をするのを止めましょう。相手の立場、気持を少し思いやって上げるということ、相手を誉めて上げるということ、聞き上手になって上げること、そんなことどうでもいいんじゃないかな、そういうふうな態度、言葉を多くしてみるということ。これがこのタイプの人の必要なところです。

もう少し難しい言葉でいえば、他人も肯定して自分も肯定するという態度を持ってみようということですね。そして、一部の人には次の様なことも言えると思います。

人間というのは自分自身の本当の心の奥底にある気持を認めるということは、非常に不安であったり、心配であったりして中々認めることが出来ません。そういう時、人間は自分の気持と自分の深層心理と全く反対の行動或いは態度を示すことによって非常に安定した状況を得ることが出来ます。これを心理学的には「反動形成」と呼びます。

この 「優しい私」が低いタイプの人は本当の事をいえば、相手に対して思いやりを持ってみたり相手を甘やかしてみたり、相手に優しくしたりする、相手を愛するという行為を本当はしたいんです。ところがそういう自分を認めるのは、非常に怖いことですし心配なことですから、それを無理に逆の行動で示してしまっている。つまり相手を批判してみたり、愛情というものを信用してみなかったり。昔いましたよね、好きな子をいじめてしまう男の子とか、かわいさ余って憎さ百倍とか。
そういうふうな気持はありませんか?どっか思い当る節はありませんか?如何がでしょう。こういうことに気がついた時、貴方は少し前進することが出来る訳です。
 
「冷静な私」を高めること。

これは即ち冷静にものを考えることで、例えば、10数えてから行動に移す、感情的にならない、現実に自分自身で対処していく。うまくいかなくともまず、自分で答えをだしてみてください。
 
「わがままな私」を高める方法

一昔前、北海道のある産婦人科の先生がパンツをはかずに寝ようという事を提唱しました。
これは実は交流分析という心理療法にのっとった方法です。
奇抜な行動をしてみよう、奇妙きてれつな行動をしてみよう。そういった社会的常識、通念に外れた、それでいて他人には迷惑を掛けない方法をとってみると、自分自身の中の自由勝手気ままな子供の部分、悪ガキの部分が少しずつ高められて行く訳です。ですから、決してパンツをはかないから冷えないあるいは圧迫されない、だから健康にいいんだというじゃなくて、そういう行動を少しとってみるということで、自分自身の中の 「わがままな私」の部分が高められ、それによって最終的に全てのバランスが良くなっていくということなのです。
 
エゴグラムの創始者デュセイも、不感症の女性に対して、この 「わがままな私」を高める治療を行いました。その為にパンティーをはかずに寝てみる、あるいは大胆な下着にしてみる、あるいはチャラチャラした服装をしてみる事をクライエントに提案しました。結果、そのような努力で自己改革が成功し、最終的に不感症が治ったと言ってます。

メリーポピンズという映画がありましたが、その中で主人公の父親バンクス氏が「スーパーカリフラジュスリスティックエクスピアリドシャス」という呪文を唱えることで非常に happyな気分になり、首になったことなどどうでも良くなってしまう、その結果全ての人生がバラ色になったという結末がありましたが、こういうふうな自分自身で唱えられる呪文を、何か巧く行かなくなった時やイライラした時に唱えてみるのも一興かと思います。
人生を楽しんでもいいんだ、色々なことをオープンにしてもいいんだ、自分自身を主張してもいいんだ、少しはわがままになってもいいんだという気持になってみる。
あるいはパンツをはかずに寝てみる、派手な下着にしてみる、チャラチャラした服装をしてみる、派手な化粧にしてみる、そういうふうなことは効果的なようです。
まあただ人にはそれぞれ合う合わないというものがあるわけですから、禅をやってみたり、写経をやってみたり、あるいは趣味を持ってみたり、何かに熱中してみたりと、それぞれに応じたやり方を見つけるということが最も大切なことだと思います。
 
付け加えておきます。マスコミは軽はずみにあなたがたを扇動しています。結婚もせず、子供も産まず仕事に生きがいを見つけた女性をクローズアップしています。さも、ジャンヌダルクのようなヒロインが生まれたように。
もし、神様がいたとしたら、神様が女性に科した宿題って何でしょうか。結婚云々はどうでもいい制度だと思いますが、やはり子供を産み、育てると言う事ではないでしょうか。
勿論、不幸にして子宝に恵まれなかった方は別として、(そういう方々はまた別の宿題なんだろうと思います。)一般の女性にとって、この宿題ほど大きなものはないんじゃないでしょうか。そして、きっと(僕は男ですから実感は出来ませんが)宿題を果たした御褒美は素晴らしいものじゃないでしょうか。
いまだ、ノーベル賞を取った人達でさえ、科学だけでアメーバみたいな生命ですら産み出す事は出来ません。それだけを見ても、女性に備わった能力はいかにすごい事かわかるでしょう。

ですから、貴方はそのままで大切だと言う事を思い出して下さい。そして愛される資格があるのです。何か仕事をしたからとか、社会的に意義のある事をしているから大切なのではないのです。
おぎゃあと生まれて、何も出来なかった時から今まで、ずっとずっとあなたの大切さは変らないのですよ。
あなたがイライラしているのは、そのことを少し忘れてしまっているだけなのです。
繰り返します。思い出して下さい。貴方が大切だということに。そして自分の歩幅で歩いて下さい。
応援していますから

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