こういった、皮下にできる腫留の多くは、アテロームか脂肪腫か神経にできるガングリオンと相場は決まっています。もちろん何とか筋肉腫などといった珍しい病気もないわけではありませんが、大学にいた当時でもほとんど見ませんでしたから・・・心配しなくて良いと思います。
ましてや、病気は悪いものはどんどん悪化するという傾向がありますので、小さくなってきたものはあまり心配がないと思います。
アテロームというのは生まれつき、皮膚の組織が内側にめくりこんでいて、そのため皮下に垢がどんどんたまっていくというものです。この垢の塊が腫瘍に見えるのです。これはそのままではほおって置いていいものですが、ばい菌がつくとそうはいきません。切開排膿といって、切って膿を出すことをしなければなりません。もし、そのままで直ったら・・・再発しやすければ手術でころりととってしまうことが多いようです。再発がなければ、後はご本人の気持ちしだいです。
女性の場合傷跡のこともありますから、形成外科の先生に相談されるといいと思います。
脂肪腫は読んで字のごとく、脂肪組織が生まれつきへんてこなところに迷入しているものです。基本的には大きくなったり小さくなったりはしません。周囲にばい菌が入ったりして炎症があれば別ですが。放置しておいて良いものです。
ガングリオンは神経の一部がしこりのようになったもので、中に液体がたまることがあります。そのため、大きくなったり小さくなったりします。液体だけを注射器で抜いたりもします。場所によっては手術もしますが、結構難しい手術なので、術後のことを考えるとうーむ・・・・?という先生も多いはずです。場所と大きさと症状によるということですね。
医者によって言うことが違うというのは、結局手術して組織を顕微鏡で見なければわからないからです。意見が同じなのは、放置しておいて様子を見ていても良いのではということだと思います。 |