地球上の生物の多くは、酸素を使ってエネルギーを作り出しています。その過程で出来てくるのが「活性酸素」と呼ばれる、毒性の強い物質です。
なぜ毒性が強いかというと、その性質上、色々なものと結合しやすく、結合した相手を変質させてしまうからです。鉄と結合すると「錆び」になるわけですが、結合する相手は鉄だけでなく、身体を作っている蛋白質や脂肪などとも結合し、その性質を変化させてしまいます。蛋白が変質すると細胞が死んでしまいますし、脂肪が変質すると、とても毒性の強い物質となって、動脈硬化の原因となります。
「酸素が悪さをするんだったら、息が出来ないじゃん」
いえいえ、そんなことはありません。元々体内には、出来た活性酸素を無毒化する装置が備わっています。活性酸素を無害な水に変化させる酵素が、何種類も存在するのです。
ただ、活性酸素は紫外線にあたっても発生しますし、ストレスによって血液の流れが悪くなったりしても発生します。現代人のような生活をしていると、元来持っている無毒化装置だけでは不十分かもしれません。
そこで、活性酸素を無毒化するような食品を摂るとよいと言われます。ビタミンA、B、C、Eは普通に生活していても必要なものですが、特に現代人にとっては必要でしょう。
トマトの赤色やサケの身のピンクの元になる色素なども、活性酸素を無毒化する働きがあると言われています。
色々な種類の食物を、偏らずに楽しみながら食べることが大切です。 |