音が聞こえるということと、話の内容が分かるということでは、脳の使われる場所は微妙に異なってきます。
単なるピーとかプーとかいう音を聞くことは、耳から脳の側頭葉の内側面にある聴覚野というところの働きになります。
ところが、話を聞くなどという高等な音になると、脳のさまざまなところを使うことになります。
たとえばこういった患者さんすらいます。
「ちょっと待って。先生の話が良く分からない。眼鏡をかけなくっちゃ」
決してこの方が変なわけではなくて、眼鏡をかけないと相手の表情がわからず、話がすんなりと理解できないということです。
つまり、ひとの話を聞くということは、実は聴覚だけでなく、視覚、触覚、嗅覚、味覚といった他の感覚も総動員しているということなのです。
ですから、たとえば、電話なんかだとかなり話は聞き取りつらくなりますし、ストレスが多いときには集中と統合が取れずに、上の空なんてことになってしまいます。
多分、今のあなたは疲れているんだと思います、心も体もね。
よーく、お休みになることをお勧めします。
ひょっとするとこの際ですから、心理療法の会なんかに出かけるのもいいかもしれませんよ。僕はゲシュタルトという集団治療のグループ(http://www.gestaltnet.jp/)に属していますが、そういったところで、半日過ごすのも効果的ではありますよ。
趣味を持ったらとか、なんか運動をしたらなんていいますが、実際そんなことができるくらいなら誰もストレスにはなりません。そういった意味では、ちゃんとしたセッションに出られることは、効率がいいと思いますよ。その上で、リラックスの仕方を勉強すればいいと思います。 |