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初めまして。
もう自分ではどうしたらいいか分からず、苦しくて先生に聞いて欲しくてメールしました。

私は22歳(女)です。
中2のとき登校拒否になり高校も一週間くらいで行けなくなりました。
原因は、それまで当たり前のようにしてきた人付き合いがなんだかうわべだけのつきあいに見えてきて、人と関わることが怖くなってしまったんです。
(この人は笑顔で話しているけど、心の中は違うんじゃないか、とか・・・)

学校に行けなくなったことが、その頃の私にとって、普通とは違う、何か悪いことをしてしまった人間のように思えて必要以上に自分を卑下していました。

その思いは9年たった今もあまり変わっていないような気がします。
9年間怖くて何も出来ず、ただ家にいるだけでした。

でも、そんな自分ももうイヤで何かしなきゃって思って、車の免許を取ろうと思って車学に通い始めたんです。このくらいなら大丈夫だろうと思って。

なのにダメなんです。こんなことも出来ないんです・・・。
他の人には簡単にできることが出来ないんです。
小さな事にいちいち傷ついて落ち込んで、自分はやっぱり人よりダメなんだって、どんどん自分が嫌いになってしまいます。
また、辛いことから逃げてしまいたいです。
でもそれじゃ同じ事の繰り返しなんです。
自分で自分の気持ちをコントロールできません・・・・。

この歳でこんなことに悩んでる自分が情けなくて恥ずかしくて仕方ありません・・・。
どんどん周りから取り残されていくみたいで焦ってしまいます・・・。
怖いんです。こんなことでこれから先私は生きていけるのかって・・・。
精神的にも肉体的にもかなり辛いです。
先生助けて下さい・・・。

お答え
 

ずいぶん長い間苦しみましたね。大変だったでしょう。

人の脳には1000億個の神経細胞があります。その神経細胞から1−1000個のシナプスという回路が出て行きます。ものすごいネットワークで脳は形作られています。

物の本によれば、その数は60兆通りだそうです。

世界中には人類が60億人住んでいます。

つまり、誰一人として同じ人はいないということなのですね。

胃とか腸とか肝臓とかは誰しも似たような働きをします。個人差といってもせいぜい酒に強いか弱いかぐらいですよね。

だからこそ、勘違いが起こるのです。誰しも同じでなくてはならないという勘違いです。

今言いましたように、脳は単純に60兆通りのシナプスの組み合わせからなるわけで、誰一人として同じ人間はいないのです。

一方、人間は社会性を持つ、関係性の生き物ですから、ある種の枠組みのなかで生きていくことを強要されます。そのために、家庭や学校、会社といったところで集団生活する必要があるのです。(シナプスはそういった成長においてネットワークを作っていくのです。)

ところが、そのための集団社会はやはりある種の愛情に裏打ちされたものである必要があります。昔の日本の村や長屋ではそういったものがあったのです。

そのために、1−2−3−4というシナプスの流れが理想的だとすると、たとえば、1−3−2−3−2−3−4というシナプスの流れがあったとしても、結果として1−4への流れがあればよしとする余裕があったのです。(それが、ある種の愛情だと思うのです)

今の学校は、あるいは社会というものは4へ向かうという目標をあげた瞬間に袋叩きにあってしまうようなことが続き、元来の枠作りからは外れた存在となってしまったのです。
子供たちはたまったもんじゃありませんよね。自分がシナプスをどこへつなげばいいか分からないままに成長していくんですからね。

話を元に戻しましょうね。

人はいろいろですから、決してただできないことで自分を責める必要はないのです。

件の理由で、あなたのとった行動、登校拒否は実は正しかった可能性もあるんですよ。

ただし、今の状況は、つまり、苦しいわけですから・・・・どっかで修正する必要はあると思います。

たとえば、ここまで勇気が振り絞れるんですから、心理療法を受けてみるというのはいかがでしょうか。Web上にもいろいろありますし、次のアドレスは僕も時折ファシリテーターをやっているグループ療法です。

http://www.gestaltnet.jp

今あなたは大きな一歩を踏み出したのです。それは、9年間蓄えられたエネルギーのおかげです。そして、それだけ大変な問題をあなたは抱えていたし、現在もいるということなのです。

どうか、もう一歩進んでみてください。

別の方への回答にも書きましたが、「自己から人生を問うのではなく、人生から自己を問わねばならない。どんな人生にも意味がある」(ヴィクトル・E・フランクル、夜と霧の著者)。収容所といった絶望的な状況でも、人は人生の意味を見つけることができるのです。

この10年余り、あなたはあなたなりの困難を自らに課してきました。そのこと自体にも意味があるのです。

人生には偶然はなく、無駄もありません。そして越えられない試練はありません。

もし、死が超えられない試練であるならば、がんの患者さんはすべからく救われませんし、第一すべての方は100%死ぬわけですから、すべての人生は無意味となってしまいます。

そして、それは違います。

もういちど断言しますね。

すべての試練は越えられる。越えられるからこそ、それぞれの前に出てきたのです。勿論、一回や二回では越えられません。でも、必ず越えられるんです。信じてください。

すべての人は幸せになるようにプログラミングされています。

それにもかかわらず、不幸せと感じるのは、あなたが自分の枠組みからあなたの人生を意味づけ、幸せを限定するからです。

「引きこもったまま、何もしてこなかった」そう言いましたね。そのことが無意味だとも。

おこがましい話です。

あなたは、ずっとちゃんと生きてきたじゃあありませんか。そして、今でも、そんなに苦しくともちゃんとメールも出せるし、自ら死を選ぶこともなかったじゃありませんか。

それだけ素晴らしいエネルギーをあなたは持っているんですよ。

生き続けること、それが人生があなたに問う質問の答えです。どうかあなたの人生の素晴らしい意味を理解してください。

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