脳のせいよりも育った環境や経験のせいです
空気が読めるか、読めないかということは、いってみれば、脳の中に「こんな場合はこうすればいい」「こんな雰囲気のときはこう対応すればいい」といった記憶の引き出しをどれだけもっているかということです。いろいろな経験を経てきて、そうした引き出しを豊富にもっている人は、その場に合わせた細かい気遣いができますし、土壇場に立たされたときも機転をきかせた対応ができます。
もちろん、そうした気遣いや注意を傾ける脳回路がどれだけ発達しているかも関係してはいますが、ここでものをいうのは、やはりその人の経験量の豊富さです。つまり、「空気を読む脳力」の差は、その人が育った環境や、社会で積み重ねてきた人生経験による差、ということができるでしょう。
※引用 美的 2006年2月号 (c)株式会社小学館 |